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    <title>[特別寄稿] 著作権のツボ</title>
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    <title>著作権のツボ　第４回　「許諾なく著作物が使える場合」その1</title>
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    <published>2010-08-12T10:28:42Z</published>
    <updated>2010-08-12T10:43:15Z</updated>

    <summary>　前回まで、著作物は他人のいわば財産であり、他者の創作した著作物を使用する場合に...</summary>
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        <name>テクノアーク</name>
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        <category term="コラム" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
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        <![CDATA[<p>　前回まで、著作物は他人のいわば財産であり、他者の創作した著作物を使用する場合には、事前に許諾を得ることが必要であること、許諾を得る相手は著作権者であること、著作者人格権に関係するような使用をする場合には著作者の同意が必要であること等を説明してきた。著作者と著作権者は同じであることが多いが、財産的な権利である著作権は譲渡することが出来るので、著作者と著作権者が別の場合もあることも第2回で解説した。では、著作物を使う際に許諾を得るには具体的にどのようにしたらよいか。著作権に関していわば素人である一般の方々は、この点が一番分からないところであり、知りたいところであろう。これが良く分からないのでどうしても、「どうしたら許諾を得ずに著作物を使うことができるか」「この程度なら許諾を得なくてもよいでしょう」という質問が出てくることになるのであろう。実際に法律（著作権法）では、許諾を得なくても著作物を使っても良い場合が定められている。今回は、この点について解説する。<br /><br /></p>]]>
        <![CDATA[<strong>
<p><strong>著作権には期間がある</strong><br /><br /></strong>　小説を書いた人に無断でその小説を出版し、勝手に儲けることが許されるならば、小説家は小説を書いて生活をしていくことが出来なくなる。第三者が絵画の絵葉書を作成し、勝手に売りさばいて儲けて、画家に 1円もお金が入ってこないとすれば、それは不公平なことであろう。このようなことを避けるために著作権が定められている。<br /><br />&nbsp;&nbsp; では、紫式部の「源氏物語」やシェイクスピアの「ハムレット」を出版するのに著作権者の許諾が必要であろうか。「モナリザ」の絵葉書を作成するのに、誰から許諾を得たら良いのであろうか。実は、これらの場合には許諾を得る必要はない。著作者に対しては、その著作物に対して著作権が与えられているが、この著作権は無期限に認められているものではない。著作権は、その権利が認められる期間（この期間を「保護期間」という）が定められている。<br /><br />&nbsp;&nbsp; もともと、著作物や著作物を含んだ文化そのものは先行の文化に基づいているものである。小説は、言語を用いなければ書くことができないが、言語は長い年月をかけてその言語を使う人々が生活の中から作り上げてきたものである。小説家を目指す人々は、先輩の小説家たちの文章を研究し、学んで自らの小説を書くのが普通である。絵画や書道においては、名作を模写することから修業が始まる。著作者を保護することは必要であるが、その人が作った著作物を永遠に保護することは妥当とは言えない。<br /><br />&nbsp;&nbsp; だいたい、200 年前の著作者の作品の許諾を一体誰に取ったら良いのか、だれが権利者たり得るのかという問題がある。そこで、著作権法では、著作者の保護のために著作権を与えると共に、保護期間を定めて、その期間内のみ権利を認めている。保護期間を過ぎたものは、パブリックドメインといって、社会全体の財産となる。むろんこれは、知的財産権についてであって、物理的な「物」についてではない。<br /><br />&nbsp;&nbsp; 著作権の保護期間が切れたからと言って、自分が所有している絵画の所有権が国に召し上げられるわけではない。パブリックドメインになった著作物は、許諾なく出版したり、上映したり、演奏したり、インターネット上で使用したりすることが出来るということである。<br /><br />　では、その保護期間は何年であろうか。基本的には著作者が死亡してから 50年間その著作者の著作物は保護されることになっている。二人以上の著作者が共同して創作した著作物（共同著作物という）については、最後に死亡した著作者の死後50年経過するまでが保護期間である。なお、歌謡曲の作詞と作曲を別々の人が行った場合、作詞と作曲はそれぞれ別に使うことが出来るので（その作曲に対して別の詩をつけることも出来るし、その詩だけを独立して使うことも出来る）共同著作物とはならない。<br /><br />&nbsp;&nbsp; 複数の著作者が共同して一つの著作物を創作した場合に、その著作物が共同著作物となる。ビートルズの曲の大半は、作詞作曲ともジョンとポールの合作として発表されている。この場合は、二人が協力してひとつの曲を作詞作曲したのであるから共同著作物となる。ジョンは既に亡くなっているが、ポールは存命で活躍中である。二人が共同して創作した曲と詞の著作権は、ポールの死後 50年間存続する。この死後50年間の計算であるが、死亡した年の翌年1月1日から 50年間を計算する。従って、同じ年に亡くなった人の著作物はすべて同じ年の12月31日に権利期間が満了することになる。<br /><br />&nbsp;　では団体名義の著作物の場合はどうであろうか。日本では、会社の仕事としてその業務に従事する人が作成した著作物については、一定の条件のもとに会社が著作者となる規定がある。著作○○会社とか○○省と表示されているのを見た人も多いであろう。この場合は、その著作物が公表されてから50年間が保護機関である。この場合の計算方法も、著作者の死後の場合と同様で著作物が公表された翌年の1月1日から50年間を計算する。<br /><br />&nbsp;　映画の著作物は特別で、公表後70年間権利が保護される。ここでいう映画の著作物とは、劇場用映画だけではなく、テレビドラマやドキュメンタリー、バラエティー番組（生放送でないものに限る）など、映画の効果に類似する視覚的または視聴覚的効果を生じさせるものが含まれている。但し、物に固定されている必要があるので、テレビの生放送番組は入らない。テレビゲームやコンピューターゲームも、映画と同じような効果を生じている限り映画の著作物に当たるという最高裁判所の判決が出ている。<br /><br />&nbsp;&nbsp; なお、外国の著作物の場合、その国が第二次世界大戦の連合国側の国であった場合、戦時加算といって、1941年12月7日からその国との間で日本が平和条約を結ぶまでの期間を保護期間に足すことになっている。戦争中は、戦争の相手国の著作物の保護はしていなかったから、その期間を追加する必要があるというものである。敗戦国である日本には適用されず、日本が連合国側の国の著作物に戦時加算をする義務を負っている。その期間は国によって違うが、おおむね11年から12年である。<br /><br />&nbsp;&nbsp; 世界には、日本よりも長い保護期間を定めている国が多数あるが、条約の定めにより、日本においてはどの国の著作物であれ、日本の著作権法で定める保護期間だけ保護すればよいことになっている。但し、日本よりも保護期間の長い国においても、日本の著作物は日本の保護期間までしか保護されないことになっている。<br /><br /><strong>その他にも著作権者の許諾なく著作物を合法に使える場合が<br /></strong><br />&nbsp;&nbsp; 今回は、著作権には保護期間が定められており、その期間が過ぎたものについては基本的に自由に使えるということを説明した。著作権法では、それ以外でも許諾を得ずに著作物を利用することができる場合が定められている。文化の発展や公共の利益のために、著作者に与えた著作権を部分的に制限して、特別なケースには著作物を許諾なく使えるようにしているのである。これら著作権の制限については、今後説明をしていく。 </p>
<p><br />＊プロフィール<br />元朝日放送著作権部長、民放連著作権専門部会委員として権利者団体の交渉等に当たる。1997年から著作権関係条約討議のため、ＷＩＰＯ（世界知的所有権機関）の会合に出席。文化庁文化審議会著作権分科会国際小委委員会委員、国士舘大学知財大学院客員教授。個人プロデューサー。<br /></p>]]>
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    <title>著作権のツボ　第３回　「著作物を使うには」その２</title>
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    <published>2009-05-13T12:34:14Z</published>
    <updated>2010-08-12T10:38:54Z</updated>

    <summary><![CDATA[&nbsp;&nbsp; 第２回では、講演やセミナーでは、「どうしたら許諾を得ず...]]></summary>
    <author>
        <name>トクダ</name>
        
    </author>
    
        <category term="コラム" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://technoarc.tv/splog/">
        <![CDATA[<p>&nbsp;&nbsp; 第２回では、講演やセミナーでは、「どうしたら許諾を得ずに著作物を使えるか」という質問が多いと書いた。さらに、「この程度なら使っても大丈夫ではないか」という質問も多い。許諾の際には、何らかの許諾料を支払うことが通常であるが、許諾料そのものの問題以上に、何とか許諾をとらないで済ませたい、という考えの人が多いようである。これには、許諾料が分からないので、許諾を求めたら相当な金額を要求されるのではないかという「恐れ」もあるようだ。さらに、インターネット隆盛の現代において、ネット上では無料で様々な情報や資料を手に入れることができるし、ちょっとしたパソコンの知識があれば、ブログやホームページを通じて個人が自由に情報を発することができる。情報発信という点では、日々技術的な壁が低くなり、本当に誰でも簡単に発信ができるようになってきている。物理的には、発信する情報の中で他人の著作物を使用することは極めて簡単であり、その方がブログやホームページの内容が豊かになることが多い。そのため、手軽に他者の著作物をネット上で利用したいという人が多いのも現実である。<br /><br /></p>]]>
        <![CDATA[<strong>他人のものを使うときには了解を得る<br /><br /></strong>&nbsp;&nbsp; 前回も書いたが、改めて確認しておきたいのは、「他人のものを使うときには了解を得るのは当たり前」ということである。家や土地はもちろんのこと、鉛筆・消しゴムやボールペン、自転車や自動車など他人の物を使うときには当然、事前に了解を得ている。著作物でも同じことである。この簡単な原理に気がつけば、著作物使用の許諾を得るのが億劫だ、という感覚もぐっと減るのではないだろうか。歩いて30分ぐらいのところに急な用事で行かなければならなくなった時、誰かの自転車がそこに置いてあったとしても、黙って乗っていく人はまずいないだろう。急いでいて、なおかつ、その持ち主が誰で、どうやればすぐに連絡がつくか分からない場合には、その自転車を使うことをあきらめるのが普通である。それどころか、どんなに急いでいても、その辺に多数駐輪してある誰のものか分からない自転車を使いたいと思うことすらまず無いであろう。他人のものを勝手に使ってはいけない、ということが「常識」として染み込んでいるからである。<br /><br />　 著作物に関しては、この常識が必ずしも社会全体に確立していないところがあるようだ。有名陶芸家が創った花瓶をその家から黙って持ってきて、自分の家の床の間に花を生けて飾るのは問題がある、ということは誰でも分かるであろう。物理的な花瓶が存在し、それを持ち出してしまうと、所有者が使うことが出来なくなることが容易に理解されるからである。ところが、無断でその花瓶を撮影して、写真を自分のホームページに載せることについては、問題を感じない人がかなりいる。花瓶そのものは、元通りであり、陶芸家はその花瓶を飾りに使うことも販売することもできるので、何の迷惑もかけていないと考えるからであろう。　ところがそうとは限らない。その陶芸家は、その作品の出来に満足しておらず、他人に売るには不十分と考えて自宅で使用していたのかもしれない。その場合、本人として納得していない作品を、世の中に広められることは不快なこととなろう。逆に、大いに気に入っていて、それだけは売らずに自分で使い、孫に譲ろうと考えていたのかもしれない。だとすると、その作品をホームページで見て、売って欲しいという人が何人も現れたら、これまた迷惑である。或いは、新しい表現様式を研究中であったかもしれない。要するに、「物」でなければ勝手に使っても、迷惑もかけなければ、問題にもならないということではない。そこで、著作物の様々な使い方に応じて著作権が定められた。<br /><br /><strong>誰に許諾を得るの？<br /><br /></strong>　 著作物は、それが創作された時から何の手続きも必要とせずに保護される。著作物を創った人、即ち著作者は、その著作物に対し著作権が付与される。従って、著作者に許諾を得るのが最も分かりやすいという話になる。<br /><br />　 ところが、著作権の中には、財産権としての著作権と著作者人格権がある。財産権としての著作権は、普通の財産と同じように他人に譲渡することが出来る。この場合、著作者と著作権者が別になる。<br /><br />　雑誌記事や写真について、その作品の著作権を出版元が買い取ってしまうということは必ずしも珍しいことではない。また、劇場用映画やテレビ番組、アニメーションなどは、その製作会社の経済状況により、著作権を他者に売ってしまっていることがある。海外の映画会社では倒産や合併吸収がよくあるので、著作権者が変わるということは珍しくない。<br /><br />&nbsp;　こうした場合でも、著作者は、著作権を誰に譲渡したかは知っているので、まずは著作者に聞いてみれば良い。著作権を譲渡してしまって、別に著作権者がいる場合は、そのことを教えてくれるはずである。*1さらに、著作者は、財産権としての著作権を譲渡した後でも、著作者人格権を有している。公表権（未公表の自らの著作物を公衆に提供・提示することを決める権利）、氏名表示権（実名、ペンネームなどの変名あるいは無名で自らの著作物を公衆に提供・提示する権利）、同一性保持権（自らの著作物及びそのタイトルを意に反して改変されない権利）である。前述の、陶芸家の花瓶の写真を勝手にホームページに掲載するのは、公表権の侵害となる。陶芸家の名前を本人の意向と関係なく表示した場合は、氏名表示権侵害になる可能性がある。さらに、デジタル写真だからといってホームページ上の見栄えを良くするために、若干色を補正したりしたら、同一性保持権侵害となり得る。この著作者人格権は、著作者のみに与えられるもので、他人に譲渡することができない。著作者に、連絡して許諾を得るようにすれば、著作者人格権の了解は得られるし、財産権としての著作権を譲渡をしている場合でも、著作権者の情報を得ることはできるであろう。<br /><br />　現実には、著作者が分からない、或いは著作者の連絡先が分からない、ということが多いであろう。そうした場合は、どのようにしたらよいかについて、次回以降さらに説明をしていく。<br />
<p><br /><br />*1　逆に、自らが著作者であることを利用し、著作権を既に売ってしまっているのに、まだ自分が著作権を持っていると偽り、既に他人のものになっている著作権を売りつけたのが、小室哲也の詐欺事件である。<br /><br /><br /><br /><br />＊プロフィール<br />&nbsp;&nbsp; 元朝日放送著作権部長、民放連著作権専門部会委員として権利者団体の交渉等に当たる。1997年から著作権関係条約討議のため、ＷＩＰＯ（世界知的所有権機関）の会合に出席。文化庁文化審議会著作権分科会国際小委委員会委員、国士舘大学知財大学院客員教授。個人プロデューサー。ミクロネシア研究家。<br /><br /></p>]]>
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    <title>著作権のツボ　第２回　「著作物を使うには」その1</title>
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    <published>2009-01-29T08:32:15Z</published>
    <updated>2009-01-29T08:55:22Z</updated>

    <summary>　 第1回では、著作権とは著作物について著作者に権利を与え、著作者を保護するシス...</summary>
    <author>
        <name>トクダ</name>
        
    </author>
    
        <category term="コラム" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
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        <![CDATA[<p>　 第1回では、著作権とは著作物について著作者に権利を与え、著作者を保護するシステムであり、著作権とは、一口に言って「自らの著作物を他人に勝手にされない権利である」と著作権制度の基本を説明した。この権利は、前回も書いたように、著作物のあらゆる使用方法について与えられているということではない。社会のシステムに応じて必要に応じ使い方毎に著作者に「支分権」として与えられている。但し、現行の著作権法では現在行われている著作物の利用のほとんど全てについて権利が与えられているので、通常、著作物を使用する際には、著作権者（著作権は著作物が出来上がると同時に著作者に与えられるが、著作者人格権以外の財産的な著作権は他社に譲渡することが出来るので、著作者と著作権者が違うケースが出てくる）の許諾を得ることになる。</p>]]>
        <![CDATA[<p><strong>著作物とは？<br /></strong><strong><br /></strong>　 著作権の許諾を得るという場合には、まず最初にすべきは、使おうとする素材やコンテンツが著作物であるかどうかをチェックすることである。著作物の定義については既に説明したが、ここではもう少し具体的に見てみたい。<br /><br />　著作物として保護を受けるのは、表現であってアイデアではないと説明したが、現実の場面では意外とこの区分けが十分には認識されていない。放送番組やテレビＣＭを新たに作成しようとする場合には、複数のプロダクション等に募集をかけることが多い。その場合、応募する側は企画を立て企画書にまとめて相手に提示する。企画書は、「思想または感情」を「創作的に」「表現」したものであるから著作物として保護される。しかしその中に書かれている企画そのものは、基本的にはアイデアであり、著作権で保護されないのが通常である。この違いが理解されておらず、企画がパクられたから、著作権侵害だと言ったり、逆に企画書が著作権で保護されていないのはおかしいと主張されることがよくある。どちらも間違いである。とはいっても、他者の企画をいくらでも盗用して構わないと言うことではない。不正競争防止法や民法の不法行為で罰せられたり、損害賠償を求められたりする可能性は大いにある。<br /><br />　 本や番組のタイトルも著作物とは認められていない。本の紹介をするたびに、タイトルを表示するのに、著作者の許諾を得なければならないとしたら、これは不合理であろう。また、タイトルは短いものが多いので、内容に応じて同じタイトルになってしまうことは有り得る。実際、同じタイトルで内容の違う映画や本はかなりある。例えば、「旅愁」でネット検索をしてみれば、必殺シリーズの主題歌、童謡、横光利一の小説、アメリカ映画等が出てくる。これも、よく売れている本や映画のタイトルの有名性にただ乗りするようなことをすると、著作権法ではなく問題になることがあるので、そちらは別途注意する必要はある。もっとも、山頭火の自由詩のような短い詩や俳句などをそのままタイトルに使った場合には、著作権が及ぶので許諾なく使うことはできない。<br /><br />　 では、名画を上手に模写した絵画はどうであろうか。絵画の修行は模写から始まると言われており、見事な模写も相当作成されている。専門の鑑定人や遺族が見ても明確に区別がつかないほど良く出来ているものもあるし、本人が区別がつかないといった例もあるそうだ。そうなると立派な美術品といえるのではないか。美術品なら著作物として保護を受けることになるのではないだろうか。ところがそうではない。確かに見事な表現であり、美術品の域に達しているとはいえるであろうが、自らの「思想または心情」を「創作的に」表現しているわけではない。著作権法の観点から言えば、まさに究極の複製品である。最近では、デジタル技術の発達により、音楽ＣＤや映像ＤＶＤの完全な複製が可能になっているが、アナログ時代では、コピーしたものは元の音や映像に比べて品質が劣化していた。しかし、絵画の世界ではアナログの手段によりまさにデッドコピーともいうべきものが遥か昔から作成されていたのである。<br /><br />　 他者の素材やコンテンツを使う場合、どのような対応が必要かを知るためには、まず、それが著作物に当たるかどうかを吟味する必要がある。</p>
<p><strong>著作物を使うには<br /><br /></strong>　 では、使おうとしている他者の素材やコンテンツが著作物である場合にはどうしたらよいか。答えは極めて簡単である。著作権者の許諾を得れば良いのである。ところが、著作権のセミナーなどで質問を受けると、どうしたら許諾を得ずに使えるかいう趣旨の質問が多い。著作権というのは著作物に対する財産的な権利である。他人の財物を使う時に、その所有者に断らないということは考えられない。これに対し、近年、経済学者たちからは、通常の消費財とは違って使っても減ったり無くなったりしないのだから著作物の場合は扱いが違って当然、という声も聞こえる。成る程、それはそれでひとつの理屈には思える。しかし、他者の万年筆を使いたいと思ったら、通常持ち主に断る。この場合、万年筆を借りて使っても万年筆はそれほど減らないし、無論なくなりもしない。自動車であればなおさらであろう。通常、借りる時には了解を得るだけではなく、何らかのお礼をすることが普通である。万年筆や車の場合、持ち主によっては使用を断られることがある。他者が使うと、使い勝手が変わってしまうため、それを強く愛好している人は他人に触らせないと言うことがある。実は、著作物でも似たようなことが言える。あまりに安易に使われると価値が下がったり、あきられてしまうこともある。著作物でも、使われることによって変化したり価値が減ずることが有り得る。<br /><br />　 一般的には、経済学者の理屈よりは、お金を払うのがいやだ、いくらかかるか分からない、誰に許諾を求めたらよいのか分からないというような事情が先行しているのが実情であろう。それでは、具体的にどのように権利処理をしたらよいのか、他者の著作物を使用する場合には必ず許諾を得なければいけないのか、といったより具体的な点については、次回以降順に説明していきたい。こうした部分を是非知っておきたいということがあれば、質問を頂ければ出来るだけ本コラムにおいてお答えしたいと思っている。</p>
<p><br />＊プロフィール<br />&nbsp;&nbsp;&nbsp; 元朝日放送著作権部長、民放連著作権専門部会委員として権利者団体の交渉等に当たる。1997年から著作権関係条約討議のため、ＷＩＰＯ（世界知的所有権機関）の会合に出席。文化庁文化審議会著作権分科会国際小委委員会委員、国士舘大学知財大学院客員教授。個人プロデューサー。ミクロネシア研究家。<br /></p>]]>
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    <title>著作権のツボ　第1回　「著作権って何」</title>
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    <published>2008-06-11T00:33:46Z</published>
    <updated>2008-07-14T02:44:52Z</updated>

    <summary>テクノアークしまねは、地域からの情報発信を目指す映像コンテンツ作成の支援を、ハー...</summary>
    <author>
        <name>トクダ</name>
        
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        <category term="コラム" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://technoarc.tv/splog/">
        <![CDATA[<p>テクノアークしまねは、地域からの情報発信を目指す映像コンテンツ作成の支援を、ハード、ソフト両面から行っている。その一環として行われた著作権の講習会で講師を務めた。今年２月、土日２日間で延べ１１時間を超える集中講義であった。この時もそうであったし、地方のプロダクション合同の著作権研修会などでも経験することだが、プロとしてコンテンツの制作や流通を行っている人たちでも、関係する諸権利の内、何が著作権で何が著作権でないかが十分に分かっていないことがよくある。そこで、本コラムでは、著作権システム及び著作権対応の基本について、コンテンツ発信を目指す人たちのための解説を行っていく。</p>]]>
        <![CDATA[<p><strong>著作権って何？</strong></p>

<p>著作権とは、著作物について著作者に権利を与え、著作者の保護を図るものである。つまり、著作物のないところでは、著作権は関係しない。肖像権やパブリシティー権などは著作権と同じように語られることがよくあるが、基本的に著作権とは関係ないものである。</p>

<p>　それでは、著作物とは何か。日本の法律では、「思想または信条を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」と定められている。すると、「文芸」とは、「学術」とはとひとつひとつが気になるかもしれない。しかし、ここはそう細かく気にする必要はない。このような範囲のものというのを例で示したので、包括的に知的・文化的領域に属するものと解釈されているからである。</p>

<p>　従って、大事なのは、①思想または感情②創作的③表現、という三つの要素である。人間の思いや考えを独自に何らかの形で表現したものと考えればよい。「創作性」については、日本では、単純なパクリや真似ではなくて、その人の独自性が何らかの形で表れていれば良いと考えられている。高度に芸術的な創作性が求められているわけではない。子供の作文や絵画も著作物と認められている。よく間違うことがあるのが、「表現」ということである。アイデアは、表現ではないので著作物として保護を受けることはない。氷柱で人を刺し殺せば、あとで溶けて証拠が残らない、という、推理小説のトリックはよく使われているが、これはアイデアであるので盗作とはならない。同じトリックを使っていても、筋立てが違っていて別の表現になっていれば問題はない。その点では、歴史的事実なども同じである。どんな大発見であろうと、「○○年に××が△△をした」という事実は著作物とはならないので、著作権による保護は受けない。</p>

<p>　では、どのような権利が与えられているのか。簡単に言えば、「自らの著作物を他人に勝手に利用されない権利」である。どのような使い方についても他人の勝手な利用を止められるかというと、そうではない。法律で、このような使い方については権利を与える、と細かく決められている。この使い方ごとの権利を支分権と呼んでいる。ただし、現行著作権法は大変良く整備されており、現在行われている著作物の使い方については大体網羅されている。他人の著作物を使う際には、その著作物の保護期間が切れていない限りは、権利者の許可を得る必要があると考えた方が良い。</p>

<p>　更に、著作者人格権と言う権利があり、その使い方のいかんに関わらず、著作物の公表を決めること、公衆に示す際には著作者の希望する作者名をつけること（つけないことも入る）、著作者の気にいらない改変をしないことについては、著作者固有の権利として認められている。この著作者人格権は、本人が亡くなったあとでも孫までは権利行使することができることになっている。<br />
　なお、著作者人格権以外の著作権については、他人に売り払うこともできる。その場合には、買った人が権利者になる。法律上は、著作物を作った人を著作者と言い、著作権を行使する権利を持っている人（著作者自身か著作権を譲り受けた人）を著作権者と呼んでいる。</p>

<p>　もう一つ気をつけなければならないのは、著作権法では、著作権とは別に著作隣接権という権利が定められていることである。著作物ではないが、それに近いものとして、著作物の創造・伝搬に貢献し、文化の発展に寄与しているものに著作権に近い権利を与えている。具体的には、実演家、レコード製作者、放送事業者・有線放送事業者に対し、その実演、レコード、放送・有線放送の権利を認めている。これらの権利は、著作権に比べると、支分権の種類が少なく、著作権ほど強い権利は認められていない。しかし、通常の利用に関しては基本的にカバーされているので、勝手に使えないと考えておくべきである。ちなみに、実演とは演奏・歌唱・演技等なので分かりやすいと思われるが、著作物を演じるか、著作物を演じるのではないが芸能的性質を持つものと定義されている。出雲の里神楽を演じるのは、芸能的性質を有しているので実演だが、クイズ番組でタレントがクイズに答えているのは（演出として事前に答えを仕込んでいない限りは）著作物を演じていないから実演ではない。また、レコードは、ＣＤが含まれることはもちろんだが、「物に音を固定したもの」であるからメモリーカードに音が録音されているものやオルゴールも含まれる。</p>

<p>　今回は、基本的な著作権法の構成をざっと説明した。後掲の図表と併せて著作権理解の一助になれば幸いである。では、著作物を使うにはどうしたらよいのか、どんなケースでも権利者の許諾を得ないといけないのか、と言った具体的問題は今後取り上げていく。質問大歓迎なので、以下にお寄せ下さい。ただし、個別にお答えすることは無理ですので、このコラムで可能な範囲でおこたえさせて頂きたいと思っております。</p>

<p>ご質問はこちらまで<br />
digicon@joho-shimane.or.jp</p>

<p></p>

<p>※画像をクリックすると拡大表示します。<br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="http://technoarc.tv/splog/archives/20080701_tubo.html" onclick="window.open('http://technoarc.tv/splog/archives/20080701_tubo.html','popup','width=600,height=944,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://technoarc.tv/splog/archives/ph/thumb/2008/07/20080701_tubo-thumb-300x472.gif" width="300" height="472" alt="20080701_tubo.gif" class="mt-image-none" style="" /></a></span></p>]]>
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